近年、林業界で注目されている
「スマート林業」。
先進テクノロジーを駆使した効率的な森林経営や、多角的な木材利用を行う取り組みのことを指します。
フィンランドはこのスマート林業の先進国であり、フィンランドのログハウス文化は、
世界トップクラスの先進的な森林管理システムによって支えられています。
■デジタル化による効率的な森林管理
フィンランドでは、森林資源のデータベース化や、ICT(情報通信技術)を活用した生産体制を確立。デジタル化によって持続可能な林業を推進し、良質な製材を安定供給できる森林管理システムを実現しています。
国内の森林状況をデータで一元管理
Point 1
森林資源量を航空レーザー計測やGIS(地理情報システム)によって管理することで、3Dモデルによる森林全体の可視化を実現。
Point 2
データをもとに、資源量や伐採量を算出して、生産・伐採計画を策定。森林の成長量が伐採量を上回るようにすることで、自然環境を保全。
Point 3
IoT機能を搭載したハーベスターを使用し、伐採時に木材の情報をデータで自動送信。
Point 4
自動化された最新工場での徹底した品質管理。
木材が適切な管理の下で伐採・加工されたものであることを証明する国際的な森林認証制度に「PEFC認証」というものがありますが、商業用のフィンランドの森林の約90%がこのPEFC認証を取得しています。資源量をデータ化し、効率よく森林管理をしているため、良質な木材の持続的・計画的な量産が可能なのです。
フィンランドにおける林業はこれらの問題をすべて解決。
林業先進国のフィンランドでは、
合理的かつ効率的な森林管理を実現しています。
■森林資源を無駄なく有効活用
フィンランドでは、伐採した木を無駄なくまるごと活用できる仕組みを確立しています。樹皮や木くずは発電所の燃料に使用するなど、森林資源を100%有効活用できるように取り組んでいます。さらに、計画伐採で伐採量をコントロールするだけではなく、バイオテクノロジーの新技術開発により、森林資源に新たな価値を生み出す研究が進められています。